こんにちは。本記事では初心者の方に向けた塊根植物の土の作り方と植え替えの仕方について解説させていただきます。
実は私も初めて植え替えをした時に土が原因で植物を腐らせてしまいました。幸いにもすぐに気づくことができたので腐った部分をすぐに切り離して植えなおせたので今も元気に成長していますが、それだけ塊根植物にとって土と植え替えの方法は重要です。
なるべく丁寧に詳しく解説していきたいと考えているので、よかったら読んでいってください。
塊根植物の特性と土の関係
塊根植物が他の植物と大きく違う点は水を蓄える能力です。人気種であるパキポディウム種やアデニウム種をはじめとした多くの塊根植物はマダガスカル、アフリカ、アラビア半島といった降水量が少なく気温が高い場所に自生しています。
そのため自生地の環境と似たような環境を再現することが塊根植物を健康に育てることに繋がります。具体的には水が少なく、湿度が低い、かつ気温が高い環境を作ることを意識するべきです。湿度が高く、土が湿っている状態が長く続くとすぐに腐ってしまいます。

多くの塊根植物は、ぽってりとした胴体に水をたくさん蓄えています。そのため水が少なくても問題なく生きていけます。
逆に水が多すぎたり、土が全然乾かない状態だと、塊根植物にとっては生きにくい環境になってしまいます。
以上のことから塊根植物の土はなるべく乾くのが早い土を使う必要があります。そのため、まずは塊根植物に適した土の入手方法について説明していきます。
土の配合
1:市販の多肉植物用の土を使う
市販の多肉植物用の土を購入して使用すれば全く問題ありません。私も始めたての頃はずっと近くの園芸ショップに売られていた多肉植物の土を使用しました。
多肉植物も塊根植物と同様に自分の体に水を貯めることができるため、高頻度の水やりを必要とせず、むしろ苦手としています。そのため、多肉植物用の土も非常に乾きやすい配合となっています。
また、多肉植物用の土であれば比較的入手しやすく、量も少ないため、特に初心者の方には非常におすすめです。

サボテン、多肉植物用の土であれば何でもいいです。私はこの土を使っていましたが、近くに園芸ショップがあるなら、ぜひ自分の目で見て選んでみてください。
この土だとみじんも少なく、細かい粒は水を含まない砂なのでおすすめです。
2:自分で配合する
もし自分でこだわって土から配合してみたい、多くの塊根植物を育てたいためコスパを重視したいという方には自分で土を配合することをおすすめします。
基本的には赤玉土、軽石、鹿沼土が準備できればOKです。割合としては3:1:1程度が良いでしょう。また、個人的にはより乾きやすくするためにパーライトを全体の1割程度混ぜることがおすすめです。
そして自分で配合するほどこだわるのであれば、できるだけ粒が固いものを選ぶとよいでしょう。特に赤玉土は割合のうちの多くを占めるため、二本線、三本線といわれる粒が潰れにくいものを使用することをおすすめします。
粒が潰れにくいと、長い間、鉢の中で水が通りやすい状態が続きます。また土が水を含む量が減ることに繋がります。もし、土づくりにもこだわるのであれば配合の割合だけでなく、それぞれの土の品質にもこだわってみてはいかがでしょうか。

左から赤玉土、軽石、鹿沼土です。

パーライトは粒の大きさは赤玉土の小粒、極小粒くらいで発泡スチロールみたいな感じです。
これを混ぜると水はけがよくなります。
3:肥料
土に混ぜる肥料についてはマグァンプKを使用しましょう。正直成分に踏み込んだ詳しいことは解説できませんが、塊根植物を育てている人の多くが使用しており、私自身も使用しており体感ではありますが、マグァンプKを混ぜ込んでいない自身の株と比べて早く大きく成長している気がします。
ただ、基本的に塊根植物は栄養が少ない環境でも成長する植物です。マグァンプKのような肥料を使わなくても問題なく成長しますし、人によっては肥料を使わないほうが形が良くなるとおっしゃっている方もいます。
早く大きく育てたいというよりも、じっくり育てたいという方は使用する必要はないでしょう。

こんな感じで使いやすい容器に移し替えておくと便利です。
ペットボトルなどに移しても良いと思います。
4:みじんをふるう
初心者の方に一番気を付けてほしいことは「みじん抜き」を忘れずに行うということです。
これは市販の多肉植物用の土を購入された方も、自分で土を配合された方も行うべき作業です。
みじん抜きとは土の粒が潰れて砂のような状態になっているものを取り除くという作業です。実際に土が手元にあれば見ていただくと分かりやすいのですが、袋の下の方に細かい砂がたまっていたり、土を鉢に入れると砂ぼこりが舞ったりします。
これらのみじんが土に含まれていると、鉢の中で泥のように固まり、水はけが悪くなったり、鉢の中の風通しが悪くなります。その結果としていつまでも土が乾かず、塊根植物にとって非常に悪い環境となってしまいます。
そのため、この作業をしないと一瞬で植物が腐る恐れがあります。私もこの作業の存在を知らなかったせいで初めて植え替えた植物を腐らせてしまったという苦い経験があります。
とはいえ作業としてはとても単純なもので、土をふるいにかければよいだけです。この作業を行うだけで鉢内の水の通りがとても良くなり、土が乾く速度も段違いに速くなります。少々面倒ですが必ず行いましょう。
ふるいは園芸用のものもありますが、100均に売られているふるいで充分ですので用意しましょう。

目が細かいものであればなんでも良いです。
植え替えの方法
1:土の入れ方
最後に実際に鉢に土を入れていきますが、この時、鉢の底には鉢底ネットを敷いてその上に軽石を敷き詰めましょう。こうすることで水切れが良くなり早く土を乾かすことができます。
その後は植える植物の根っこの大きさと相談しつつ、うまく植物が鉢の中心にくるように慎重に植えていきましょう。

まず、こんな感じで鉢底ネットを敷きます。

その上から、さらに軽石を敷きます。

なお、プレステラと呼ばれるこんな感じ鉢であれば、鉢底ネットを使用する必要はありません。
プレステラを使用する場合には鉢底には軽石だけを敷けば大丈夫です。
2:みじん抜き
鉢に植物を植えられたら、最後に上から水をかけてもう一度みじんを抜きます。植え替え後に初めて水やりすると泥水が流れてくるので、鉢から出てくる水が透明になるまで上から水をかけます。

このように初めは茶色の水が出てきます。

しばらく水をかけ続けると鉢から出てくる水が透明になってきます。
これらの作業を負えれば、植え替えの完成です!
まとめ
塊根植物は乾燥した環境を好みます。
そのため、多肉植物用の土か、赤玉土、鹿沼土、軽石を3:1:1くらいの割合で配合した土を用意し、しっかりとみじんをふるいます。
その後、鉢に植物を植え、上からたっぷりの水をかけ、鉢から出てくる水が透明になったら植え替えの完成です!
塊根植物の植え替えというのは多少リスクを伴うものですが、今回書かせていただいた内容を守っていただければ、安全に植え替えができると思います。
植物に合った鉢に植え替えると、さらに植物の魅力を引き出すことができます。ぜひみなさんも植え替えを楽しんで塊根ライフを満喫しましょう!

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