こんにちは。本記事では根っこが腐ってから復活したパキプスについて紹介します。もし根腐れしてしまったが、何とかして復活させたいという方の力になれれば幸いです。
ではよろしくお願いします。
前提
まず厳しいことをいうようですが、基本的に根腐れをした植物は復活しないと考えるべきです。そもそも、なんか株の調子が悪そうだなと思って、引っこ抜いて根腐れを発見した時点で株本体まで腐りが進んでいることが多いです。
なので相当早く根腐れが発見できた場合や、かなり運が良くないと復活はしないと考えたほうが良いでしょう。
私も復活した株よりも腐らせてしまった株の方が多いです。腐らせてしまったときは、泣きながらこの作業していますが、あまり期待し過ぎずに行いましょう。
根腐れへの対応
1:根腐れの発見
塊根植物は、根腐れを起こしている時と、ただ単に水が足りていないからへこんできているのかという見分けが難しいです。
育てている環境や土の状態によっても変わるため、一概に基準は立てられませんが、1週間以上経っても土が乾く気配がない場合で、株の調子が悪くなってきている時には、一度植物を引っこ抜いて根の状態を確認してみても良いと思います。
鉢内が湿っているかを判断する方法でおすすめなのは、竹串を鉢の中に刺して確認する方法です。いろいろな方法を試してきましたが、この方法が一番簡単で確実だと思います。

このような腐葉土に近い土や、粘土状になっている土は塊根植物と相性が悪いので、もしこんな感じの土に植えられている場合には植え替え、植え直しを検討してみてください。
また、植えた土が多肉植物用の土であったとしても、みじんを抜いていなかった場合には怪しんでみてもよいかもしれません。
2:腐った部分の除去
もし植物を引っこ抜いて根を確認した時に、腐っている部分を見つけたらその部分はカットしましょう。
腐ってしまった部分は回復しないので、つらいですがバシッと切ってしまいましょう。
塊根植物を始めたての方の中には、どのような根が腐っているのかよく分からないという方もいらっしゃると思いますが、根の色が真っ黒になっていたり、根を触ってみてスカスカであったら、その根はもう使われていないと考えてしまって大丈夫です。

この写真だと、下の黒い部分は完全に腐ってしまっています。当時は本当にショックで、半ば諦めながらカットしました。

腐りがきていないところまでカットしました。幸いにも中までは腐りはきていなかったので、ほんの少しだけ安心しました。
3:トップジンMペーストを塗る
根をたくさん切ってしまうため、水分が多く失われるだけでなく、その後根が生えるまでは水分を吸収することができません。
そのため、株から放出される水分を最小限に留めるために、切り口にトップジン(癒合剤)を塗ります。
さらにトップジンは、切り口から水分が出ていくことを防ぐだけでなく、切り口から雑菌が入ることも防いでくれます。
塗った後は少し放置し、トップジンを乾かします。

根腐れに動揺して信じられないくらいピンボケしてしまっていますが、切り口にトップジンを塗っています。
ハケで塗ることが推奨されていますが、我が家にはなかったので、綿棒で塗りました。
目に入ると危険ですので注意して作業しましょう。
4:植え直し
トップジンが乾いたら、土に植えなおします。なお、しっかりと乾燥させるために、植え替え後は水はかけないようにしましょう。
3日ほど経ったら、水をしっかりとかけましょう。

反省を生かしてかなり粒が大きい土を使用しています。
5:明るい日陰に置く
植え替え後は直射日光が当たらない明るい場所で管理しましょう。
その後は通常よりも少ない頻度で水やりを行いましょう。根っこが少ないと、水を吸う手段がないため通常よりも鉢内の乾きは遅くなります。
あとは祈るだけです。
6:復活
上記のような管理を続けていると、運が良ければ復活します。

植えなおして約20日ほど経ったときに葉っぱが生え始めました。

植えなおしてから11か月後に鉢から引き抜いて確認すると、しっかりと根っこが生えていました。
ただこの11か月間は他の株に比べて成長はゆっくりでした。
まとめ
1週間以上経っても土が乾く気配がない場合で、株の調子が悪くなってきている時には根腐れを疑いましょう。
植物を鉢から出して、腐っている部分を発見したら、その部分は除去しましょう。
その後、切り口から水分が出ていくのを防ぐために切った部分にトップジンを塗り、乾燥させ、土に植えなおした後も3日程度は水をやらずに、明るい日陰で管理します。
繰り返すようで申し訳ないのですが、基本的に根腐れをした塊根植物は復活しません。本記事では私の数少ない復活例を紹介しましたが、気休め程度に作業してください。
塊根植物を育てるうえで、根腐れはつきものです。根腐れの原因を突き止め、これからの育成を改善していきましょう。

コメント